2017年11月13日
VTSのファシリテーション
Visual Thinking Strategyの基本は
アート作品を前にグループで意見を出し合い、
それをファシリテートする役である先生がいるという設定。
グループをオブジェクトの前に集め、まず大事なのは生徒各々が観察する時間をつくること。
注意深く、端から端までみてみよう。
それから基本の質問3つというのが、
① What’s going on in this picture (art work)? 何がおこっていると思う?
② What do you see that makes you say that? 何を見てそう思う?
③ What more can we find? もっとどんな発見があるだろう?
という至ってシンプルなもの。
①で、みんなが思っていること、気がついたことなどをシェアしていく。
②は、意見をよりクリティカルに考えるために聞く
③で、もっと色々な考え方や見方もあるかもね、と新しいアイディアを促す
大事になるのは、
ファシリテーターが指をさしながら、意見が作品のどこの部分についてのことなのか明確にする。
全員の目をそこに向け、一緒に考えるということにも繋がる。
そして、ファシリテーターが①の意見を理解し、
他の意見との共通点や相違点などもリンクさせつつ、
基本的に全ての意見を自分の言葉でParaphrase(言い換え)し、②へと繋げ、
その返答をまた理解し言い換えをするということ。
またファシリテーターは“中立な立ち場“を保ち、
一つの意見に肩入れをしないこと。
この辺がシンプルな流れのなかでも、“簡単ではない”ところになる。
すごくシンプルな意見などでも、言い換えをするというのが基本。
例えばある絵をみてーーーー
「前の方は暗くて後ろは金色がピカピカしてる」との意見がでたらどうだろう?
「うん。そうだね。ピカピカしてるね!じゃあもっと別の意見もある人。」と返すのと、
「なるほど。配色と前後のコントラストに注目して、ピカピカしてることに気がついたんだね。」
「何を見て光っていると思う?」
とはどう違うだろう?
まず自分が発言をした立場だったら、どちらが自分の意見はしっかりと聞かれ、
理解され、尊重されていると感じるだろうか?
『配色』『コントラスト』というキーワードから、
生徒たちはどういうことに目がいき、何に気がつくだろうか?
そして一見『当たり前』として捉えてしまいそうなこと、
『ピカピカ』してるってどういうこと?と聞かれどう考えることができるだろうか?
何がピカピカしているのかをより深く観察し、説明できるだろうか?
『見えていること』を根拠にすることで、『自分なりのピカピカの定義とは何か』をこの場で考えて発表しなさい、と言ってるのではないことも大事。
だから『Visual Thinking』というわけだ。
例えば『色』がピカピカしてるのではなく、『光の反射』でピカピカしてるかもしれないと気がつけば、「絵に当てられている照明が反射して光っている」と言えるかもしれない。
となれば
絵の『展示の仕方』によって、特定の色が光って見えるのかもね。
とも言い換えることもできるかもしれない。
『展示の仕方』という視点から新しい発見がでてくるかもしれない。
または、絵の中の『他の色と比較対象』して、別の色は光をそこまで反射していないと気がつけば、
この金色が『光を反射しやすい色』もしくは『材質』なのかも?という考えや疑問もでてき得る。
なぜピカピカを例にだしたかは分からないけどw
もちろんこれは一例であって、自分の経験や知識と繋げての意見もでてくるだろうし、
色んな方向に行き得る。意見の別の部分を掘り下げてもいいだろうし、あえてそこまで掘り下げなくてもいいこともあるだろうし。

ただ大事なのは
より深く自分の意見の根拠を考えることや、
そこにでてくる疑問・興味を引き出す手助けをするということであって
『正しい答えがあるからそこに導こうとする』ということではないということ。
でもココのとこが、特にそのアートに関してもっと知識のあるファシリテーターであればジレンマになったりもするみたい。歴史的事実や、アーティストのことを良く知っていると、ココはそういうそういうことじゃないんだけどな。。とか、話をこっちにもってけないかな。。と感じてしまうこともある。
もちろんこれはVTSの基本であって、セッションの目的・ゴールに合わせて柔軟に対応すればいいと思うのだけど、ファシリテーター自身が『意見にオープンであること』は重要になってくる。
アート作品を前にグループで意見を出し合い、
それをファシリテートする役である先生がいるという設定。
グループをオブジェクトの前に集め、まず大事なのは生徒各々が観察する時間をつくること。
注意深く、端から端までみてみよう。
それから基本の質問3つというのが、
① What’s going on in this picture (art work)? 何がおこっていると思う?
② What do you see that makes you say that? 何を見てそう思う?
③ What more can we find? もっとどんな発見があるだろう?
という至ってシンプルなもの。
①で、みんなが思っていること、気がついたことなどをシェアしていく。
②は、意見をよりクリティカルに考えるために聞く
③で、もっと色々な考え方や見方もあるかもね、と新しいアイディアを促す
大事になるのは、
ファシリテーターが指をさしながら、意見が作品のどこの部分についてのことなのか明確にする。
全員の目をそこに向け、一緒に考えるということにも繋がる。
そして、ファシリテーターが①の意見を理解し、
他の意見との共通点や相違点などもリンクさせつつ、
基本的に全ての意見を自分の言葉でParaphrase(言い換え)し、②へと繋げ、
その返答をまた理解し言い換えをするということ。
またファシリテーターは“中立な立ち場“を保ち、
一つの意見に肩入れをしないこと。
この辺がシンプルな流れのなかでも、“簡単ではない”ところになる。
すごくシンプルな意見などでも、言い換えをするというのが基本。
例えばある絵をみてーーーー
「前の方は暗くて後ろは金色がピカピカしてる」との意見がでたらどうだろう?
「うん。そうだね。ピカピカしてるね!じゃあもっと別の意見もある人。」と返すのと、
「なるほど。配色と前後のコントラストに注目して、ピカピカしてることに気がついたんだね。」
「何を見て光っていると思う?」
とはどう違うだろう?
まず自分が発言をした立場だったら、どちらが自分の意見はしっかりと聞かれ、
理解され、尊重されていると感じるだろうか?
『配色』『コントラスト』というキーワードから、
生徒たちはどういうことに目がいき、何に気がつくだろうか?
そして一見『当たり前』として捉えてしまいそうなこと、
『ピカピカ』してるってどういうこと?と聞かれどう考えることができるだろうか?
何がピカピカしているのかをより深く観察し、説明できるだろうか?
『見えていること』を根拠にすることで、『自分なりのピカピカの定義とは何か』をこの場で考えて発表しなさい、と言ってるのではないことも大事。
だから『Visual Thinking』というわけだ。
例えば『色』がピカピカしてるのではなく、『光の反射』でピカピカしてるかもしれないと気がつけば、「絵に当てられている照明が反射して光っている」と言えるかもしれない。
となれば
絵の『展示の仕方』によって、特定の色が光って見えるのかもね。
とも言い換えることもできるかもしれない。
『展示の仕方』という視点から新しい発見がでてくるかもしれない。
または、絵の中の『他の色と比較対象』して、別の色は光をそこまで反射していないと気がつけば、
この金色が『光を反射しやすい色』もしくは『材質』なのかも?という考えや疑問もでてき得る。
なぜピカピカを例にだしたかは分からないけどw
もちろんこれは一例であって、自分の経験や知識と繋げての意見もでてくるだろうし、
色んな方向に行き得る。意見の別の部分を掘り下げてもいいだろうし、あえてそこまで掘り下げなくてもいいこともあるだろうし。

ただ大事なのは
より深く自分の意見の根拠を考えることや、
そこにでてくる疑問・興味を引き出す手助けをするということであって
『正しい答えがあるからそこに導こうとする』ということではないということ。
でもココのとこが、特にそのアートに関してもっと知識のあるファシリテーターであればジレンマになったりもするみたい。歴史的事実や、アーティストのことを良く知っていると、ココはそういうそういうことじゃないんだけどな。。とか、話をこっちにもってけないかな。。と感じてしまうこともある。
もちろんこれはVTSの基本であって、セッションの目的・ゴールに合わせて柔軟に対応すればいいと思うのだけど、ファシリテーター自身が『意見にオープンであること』は重要になってくる。
Posted by shu at 04:05│Comments(0)
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